雄鹿が鳴くと雨ずらよ 5.12a フリーソロ
関西では、すべての岩を見てきたつもりです。
そのわたしをして、最も美しく、最も恐ろしいルートは?と聞かれれば、当然一位。というか二位が存在しないかのように圧倒的な存在感を放つ孤高のルート。
「雄鹿が鳴くと雨ずらよ 5.12a」
滋賀の明るい松林の奥の奥。朝日に背を向ける形でこの岩は鎮座しています。
高さは7~8m
取りつきが既に岩の上、つまり鏡餅のように2段になった岩。
ど真ん中が真っ二つに割れています。
2段目の張り出しで落ちれば、1段目の岩の斜面に落ちていくことは必至。
初めてこの岩を目にしたとき、あまりの美しさに心を奪われながらも、1段目の岩の上に立っているだけで足がすくんだことを覚えています。
初登は80年代ですが、最近になってかの山野井さんが「ボルダーでも登れる」と発言したことから、ボルダースタイルで登る人も数名は出現。(ほとんどは5.14を登る人ですが・・・汗)
この課題を登るために、技術を磨き、心を整え、覚悟を決めるまで5年かかりました。
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